謎はすべて解けた!?窃盗犯はなぜ現金を引き出せたのか【裁判傍聴記】

謎はすべて解けた!?窃盗犯はなぜ現金を引き出せたのか【裁判傍聴記】

Post to Google Buzz
Pocket

 

久しぶりに裁判傍聴についてです。

 

【被告人 20代男性】

【罪状 窃盗】

今回の裁判は審理からだったので、

被告人情報は若い男性としかわかっていませんでした。

 

裁判が始まり検察官が読み上げる証拠を聞いていると、

他人のキャッシュカードを盗み現金を引き出したとして逮捕とのこと。

ということは、

今問題になっている高齢者からキャッシュカードを奪うオレオレ詐欺の出し子の事件か・・・

だって、キャッシュカードで現金を引き出せたなら同時に暗証番号も知っているということなので

私の中では「オレオレ詐欺の出し子」の程で傍聴していたのです。

でもオレオレ詐欺案件て、罪名が「詐欺」だったりするので

「なんでだろ?」とちょっと事件の背景がつかめない感じだったんですね。

 

スポンサーリンク

 

裁判が進みよくよく話を聞いていると、

『老人介護施設で働いていた被告人が入所している高齢者の部屋から

勝手にキャッシュカードを盗んでATMからお金を引き出してしまった』

というのものでした。

つまりオレオレ詐欺の出し子ではなかったのです。

それなら罪名が「窃盗」というのも納得です。

 

でも待って・・・。

キャッシュカードを使ってATMから現金を引き出したってことは

一体どうやって暗証番号を知ることができたの?

これがこの裁判の最大の疑問でした。

 

しかもこの被告人、

なんと複数の高齢者のキャッシュカードを手に入れて同じように犯行に及んでいたのです。

しかも易々と現金を引き出すのに成功していたようです。

まさか、世の中には私が知らないだけで、

暗証番号なくてもATMから現金が引き出せるシステムがあるの?

「んなわけないよね・・・。」

 

その後も裁判は全く「引き出し方法」に触れることなく被告人質問も終わってしまいました。

思わず手を上げて

「暗証番号はどうやって知ることができたのですか?」

と質問したくなりましたが、そんなことはもちろんできず、

(傍聴席は、私語厳禁!勝手な行動したら即退室!)

私の中で最大の謎を残したまま終わってしまうのか?と悶々としていました。

 

けれども、検察官の論告求刑が終わり、

最後、弁護人の最終弁論にてその謎があっさり解けました。

なんと・・・・

 

『暗証番号が(被害者の)誕生日だった』

そして

『キャッシュ”カード”に”暗証番号”が書かれていた』

 

え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!

一番やったらあかんやつやん!

 

よく銀行のATMに「暗証番号を誕生日にしてはダメですよ」

とか注意書きがあるじゃないですか、

100歩譲ってそれはやっちゃう人がいるとしても、

カードに書き込んじゃダメでしょ〜。

まあ、被害者が高齢者ということもありますが、

これは弁護人に「被害者にも落ち度があった」と言われても仕方がありません。

 

私の頭の中には、まっったくその予想がなかったので

この展開に度肝を抜かれてしまったのですが、

もしかして世間的には「やっぱりね」って感じですか?

今回の裁判はオレオレ詐欺案件ではありませんでしたが、

これじゃオレオレ詐欺は無くならないな・・・・

 

謎は解けたものの、この件についてはモヤモヤが残りました。

使う道がない高齢者がお金をたくさん持っていて、

遊びたい盛りの若者が低賃金だからお金がないって、

なんとも皮肉な社会ですよね。

裁判傍聴てこういう社会のアイロニーも感じることができるので本当に勉強になります。

ご家族に高齢者がいたらキャッシュカードの扱いには十分気をつけて上げてくださいね。

 

 

スポンサーリンク

Post to Google Buzz
Pocket