「日影のこえ」メディアが伝えない重大事件のもう一つの真実 

「日影のこえ」メディアが伝えない重大事件のもう一つの真実 

Post to Google Buzz
Pocket

 

読み応えがあった一冊↓

 

 

見知らぬ男に恋人を殺された青年の顛末、
貧困が原因で2人を殺めた死刑囚の告白、
校内のいじめによって自殺を余儀なくされた娘を持つ父親の苦悩、
事故により最愛の人を亡くした遺族の闘い。
本書はマスコミが決して伝えない事件のその後を追った
You Tubeチャンネル『日影のこえ』を、さらに深掘りし書籍化したものだ。
犯罪加害者、被害者遺族、関係者の“声なき声”に耳を傾け浮かび上がってきた
報道とはまた異なる、9つの重大事件のもうひとつの真実。

先日ツイートもしましたが

 

ニュースなどで一時的には話題に上るものの、

すぐに人々の記憶から薄れていく様々な事件。

でもその背景には傷ついた当事者たちがたくさんいる。

その人たちの声を丁寧に拾っていった

youtubeチャンネル「日影のこえ」が本になったのこと。

記憶に新しい京アニ放火事件や目黒児童虐待事件、

諸事情でメディアにも取り上げられなかった事件などもあって取材の幅が広く、

かなり読み応えがあった。

 

スポンサーリンク

 

メディアでは第一報のみをセンセーショナルに報道するため、

どうしても私たちは一次情報を鵜呑みにしやすい。

むしろその後の捜査や裁判等が進んでいくことで

事実が明らかになっていくため、

第一次情報なんてあてにすらならないのかもしれない。

で、結局「そのあとどうなった?」がわからないままだったりする。

この本は大切な人をなくし辛い想いをしている家族はもちろん、

被害者や加害者と関わりのあった人たちのまさに”声無き声”を拾っていて

「あの事件にはこんな背景があったのか!」という驚きがたくさんあった。

 

私がこの本を購入した1番の理由は

大阪姉妹の事件について取材されていたからだ。

この本に取り上げられた中でもかなり記憶に遠い事件だけど、

私にとっては同じ年代の女性が無残にも殺 された事件として今でも胸が苦しくなる。

この本の中で当時姉が勤めていた店の経営者の女性が取材に応じてくれていた。

その人は

【もしも自分があの夜、電話一本かけていたら事件は防げたかもしれない】

という後悔をずっと抱えていたそうだ。

普段は店の終わり時間に確認電話を入れるのに、

その日に限って出張のためしなかった。

起きてしまった事件に「もしも」は通用しない。

そんなことは十分わかっている、

それでも「もしも」が起きていたらと切実に願わずにいられない。

もう”声”どころではなく”叫び”が伝わってくるようだった。

 

「読む人を選ぶ本」

人によってはそんな感想を持つ本かもしれない。

でも私はそうは思わない。

むしろたくさんの人が読むべき本だと思った。

なぜなら、誰もが当事者だからだ。

同じ時代、同じ国、同じ年代、同じ境遇、

一人たりとも当事者ではない人などいないのだ。

この本では事件と関わりがあった様々な立場の人が声をあげてくれている。

当事者視点で読むと真実がみえるのかもしれない。

 

スポンサーリンク

Post to Google Buzz
Pocket